どうも、若ハゲ番長です。

今回は国内で初めて承認されたデュタステリド系AGA治療薬ザガーロの効果について検証していきます。

デュタステリドにはプロペシアの1.5倍の効果があると噂されていますが、本当のところはどうなのか?

臨床試験データから徹底検証してまいります∠( ゚д゚)/

 

ザガーロの副作用についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

ザガーロの副作用まとめ【勃起不全からガンまで】

 

ザガーロとは?

ザガーロはイギリスに本社を置く大手製薬会社・グラクソ・スミスクライン社が開発したAGA(男性型脱毛症)治療薬です。

AGA治療薬としてはプロペシア(有効成分フィナステリド)が非常に有名ですが、ザガーロにはデュタステリドという新成分が配合されています。

ザガーロシート

デュタステリドはフィナステリドと同じく、5αリダクターゼを阻害するアザステロイドです。

AGAは男性ホルモンのテストステロンが5αリダクターゼにより、悪玉のジヒドロテストステロン(DHT)に変換され、このDHTが毛根を攻撃することで発症します。

なのでAGA治療ではDHTの生成をいかに抑制するかが鍵になります。

 

デュタステリドは5αリダクターゼの働きを阻害し、DHTを抑える事ができるのでAGA治療に効果があるわけですね。

DHTは薄毛だけでなく前立腺肥大の原因にもなっているので、デュタステリドは前立腺肥大の治療にも使われています。

(中身は基本的にザガーロと同じなのですが、前立腺肥大治療薬はアボルブという名前で売られています)

 

※※ザガーロ基本情報※※

商品名 ザガーロ
製薬会社 グラクソ・スミスクライン社
形状 ソフトカプセル
容量 0.1mg、0.5mg
価格(相場) 9,500円(30カプセル)

※AGA治療は自由診療になるため同じザガーロでもクリニックによって価格が異なります。上の価格は相場です。

 

効果が似ているだけあって、分子構造もフィナステリドとよく似ています。

デュタステリド構造式

フィナステリドについて詳しくはこちら。

 フィナステリドの効果・副作用まとめ

 

フィナステリドとデュタステリドはどこが違う?

5αリダクターゼを阻害してDHTの発生を抑えるという点では、フィナステリドもデュタステリドも同じです。

じゃあ、違うポイントはどこなのでしょうか?

 

1.デュタステリドの方がより強くDHTを抑制する

5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型の2種類があります。

テストステロンをDHTに変換する働きは同じなんですが、バージョン違いみたいなものです。

 

フィナステリドはⅡ型の5αリダクターゼだけを阻害します。

一方、デュタステリドはⅠ型とⅡ型の両方を阻害します。

つまり、デュタステリドの方がより強くDHTを抑制するといえます。

 

2.デュタステリドの方が半減期が長い

薬の成分は体内で分解されたり体外に排出されたりします。

薬の血中濃度が最大濃度の半分になるまでにかかる時間を半減期と呼びます。

 

フィナステリドの場合、半減期が4時間なのですが、

デュタステリドの場合なんと3~5週間ほどかかります。

つまり、デュタステリドの方が遥かに長く体内にとどまると言えます。

番長
ちなみに価格はプロペシアよりもザガーロの方が3割くらい高めになっています

臨床試験から見るザガーロの効果

さて、ここからお待ちかね。

ザガーロの臨床試験結果について見てい行きます。

ザガーロの臨床試験は二重盲検試験(ダブルブラインドテスト)で行われっており、信頼性は非常に高いです。

 二重盲検試験について詳しくはこちら

 

実験の概要をまとめると

 被験者は20~50歳の男性型脱毛症患者917人
 被験者を5つのグループに分け、ザガーロ0.02mg、0.1mg、0.5mg、フィナステリド1mg、プラセボを1日1回24週間経口投与
 直径2.54cm円内の毛髪数、毛髪の太さを服用前後で評価

という感じです。

 

ザガーロの投与前と比べ、元々の本数から何本増えたかを示したのが次の表になります。

プラセボ デュタステリド0.02mg デュタステリド0.1mg デュタステリド0.5mg フィナステリド1mg
変化量(本数) -4.9 +17.1 +63.0 +89.6 +56.5
プラセボとの差 +22.0 +67.9 +94.4 +61.4
フィナステリドとの差 -39.4 +6.5 +33.0

 

この結果から

 プラセボ(デュタステリドの入っていない偽の薬)では、予想通り髪はむしろ減っています。
 ザガーロ0.02mgではプラセボよりは増えているものの、フィナステリドには負けています。この量ではあまり効果はなさそうです。
 0.1mgになるとプラセボに比べると大幅に改善していていますが、フィナステリドと大きな差はありません。
 0.5mgが最も増えた本数が多く、フィナステリドと比べても大きく改善しています。

ということがわかります。

このように0.02mgはあまり効果ないことが臨床試験の段階でわかったので、商品化されていません。ザガーロとして商品化されているのはデュタステリド0.1mgと0.5mgのみです。

 

毛髪の太さに関してもフィナステリドを上回る

毛髪の太さに関してもデータが出ています。

太さの変化
プラセボ -0.9mm
フィナステリド1mg +4.0mm
ザガーロ0.1mg +3.9mm
ザガーロ0.5mg +5.8mm

これは直系2.54cm円内の髪の太さの”合計”の変化量です。

髪の太さを合計している点に注意してください。

(つまり、髪の毛1本あたりの太さの変化ではありません)

 

髪の太さに関してもザガーロ0.5mgはフィナステリドを上回るという結果になっています。

 

※元のデータが載っている論文はこちらになります。

A randomized, active- and placebo-controlled study of the efficacy and safety of different doses of dutasteride versus placebo and finasteride in the treatment of male subjects with androgenetic alopecia.

※アブストラクトは無料で見れますが、本編は有料なので購入が必要になります。

番長
素直にデータを見るとザガーロはすっごく良さそうに見えますが・・・

 

実際、髪はどれくらい増えたのか?

以上が論文に記載されているデータなのですが、僕はひねくれているので、もう少しツッコんでみましょう。

論文よるとベースライン(治療開始前)の毛髪量は

プラセボ群:760.9本
フィナステリド1mg群:763.8本
デュタステリド0.1mg群:721.3本
デュタステリド0.5mg群:767.5本

です。

この量から上の表で示した本数だけ増加したということになります。

一方で毛髪の増加率を計算すると下の表のようになります。

増加率
プラセボ -0.6%
フィナステリド1mg +7.3%
ザガーロ0.1mg +8.7%
ザガーロ0.5mg +11.6%

 

こうしてみると、ザガーロ0.5mgでも

増加率は1割ちょっと

です。

「直径1インチあたり90本以上増えました!!」と言われるとすごく増えているような気がしてしまいますが、1割ちょっとの増加が劇的な改善かと言われると、個人的には微妙だと思います。

これくらいの増加率だと、おそらく見た目もそこまで大きな変化はないのではないか、と推測しています。

 

増加率になおしてみると、デュタステリドもフィナステリドも似たり寄ったり感は否めません。

「フィナステリドの1.5倍の効果!!」と言われると、なんかすごそうですが、増加率の差にするとせいぜい4%程度です。

いや、本当に数字の”見せ方”って恐ろしいなぁ(;´∀`)髪の太さに関しても、しれっと太さを足し合わせるという計算がなされていますが、1本あたりの太さの増加量になおすと、増加量は約0.0067mmです。

 

目視による毛髪の増減

人の目で評価して髪がどの程度増えたのかを示したのが以下の表になります。

(頭頂部と生え際で別々に見た目を評価しています。)

プラセボ デュタステリド0.02mg デュタステリド0.1mg デュタステリド0.5mg フィナステリド1mg
頭頂部 著明減少 0 0 0 0 0
減少 4 4 0 <1 0
軽度減少 16 14 3 3 2
不変 73 71 64 49 63
軽度改善 6 10 22 31 23
改善 <1 1 10 14 12
著明改善 0 0 <1 2 <1
生え際 著明減少 0 0 0 0 0
減少 4 3 0 <1 0
軽度減少 18 17 3 2 5
不変 70 71 68 56 64
軽度改善 5 7 22 22 24
改善 2 2 6 13 5
著明改善 0 0 <1 4 0

※数字は全体におけるパーセンテージを表す
※<1は1%以下を表す
データ多いので目がチカチカするかもしれませんが、著明改善の行をみてください。

デュタステリド0.5mgでも、頭頂部の著名改善は2%、生え際の著明改善は4%です。

つまり、デュタステリドで劇的な改善が得られる人は100人のうち数人ということです。

 

また、軽度改善、改善、著明改善をあわせても頭頂部で47%、生え際で39%です。

つまり、半数以上の人はデュタステリド0.5mgを飲んでも改善しないということになります。

 

まとめ:劇的な発毛は難しいのでは?

ザガーロはプロペシアの1.5倍の効果と言われていますが(実際、増えた本数を比較すると約1.5倍なんですが)、毛髪の増加率を見る限りせいぜい1割程度の増加です。

なので、

ザガーロ単独で劇的な発毛効果を実感するのは、難しいのではないか

というのが僕の見解です。

番長
もちろん、”フィナステリドよりは”効果があるのは間違いないと思いますが、そもそもフィナステリド自体がそんな劇的な発毛効果がないのに、その1.5倍程度じゃなぁ、という感じです。

 

ザガーロをおすすめしない理由

確かにフィナステリドよりはデュタステリドの方が生えます。

しかし、それは言い方悪いですがドングリの背比べというか・・・(;´∀`)

 

DHTを抑制するのは確かにAGA治療で重要なポイントなんですが、それはあくまで”守り”です

どちらかと言うと脱毛予防がメインで、積極的な発毛作用があるわけではありません。

積極的な発毛を促すのはミノキシジルの役目です。

 

そして、守りに関していうとフィナステリドで既に十分な効果があります。

フィナステリドを飲んでいる限り、AGAが進行することはまずありません。

 フィナステリドを10年使用し続けた結果

 

フィナステリドを既に飲んでいるのなら、そこからデュタステリドに変更して守りをガッチガチにするよりも、ミノキシジルで攻めを重点的に行なった方が、効果は高いと僕は考えています。

既に最強セットをフルで使っていて、それでも効果に満足できていないという人の場合は、フィナステリドをザガーロに置き換えるのもありかもしれませんが、少なくともこれからAGA治療を始める人がいきなり使う薬ではないです。

 

加えておすすめしないもう一つの理由が副作用です。

ザガーロの副作用についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

ザガーロの副作用まとめ【勃起不全からガンまで】

 

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